北別府ニカ「僕の愛の劇場。」
白岡と赤羽は、売り出し中のお笑いコンビ「桃色メガネは恋の罠」を組んでいる。白岡がボケで赤羽がツッコミ。同居していた二人だが、ある日白岡は「相方やめます」という置き手紙を残して家出してしまう。多すぎるホモネタのせいか?と勘ぐる白岡だが、ものすごく不安になってしまう。赤羽に頼んでむりやり同居したというせいもあるが、なんといっても白岡は赤羽に恋していたのだから。いまさらコンビ解消なんて考えられないのだから。赤羽を捜しに白岡は走り出す。「カタログシリーズ」に掲載された作品を集めた短編集で、北別府ニカの初単行本。
祝! 週刊アスキー連載! いやー驚きましたよ。週アスと言えば「電脳なをさん」「女子部」「トホホ会」が楽しみでよく立ち読みしているのですが、女子の萌えを語るというページが始まっているのですから! そして以前から大好きだった北別府ニカが萌えを語っているのですから! これはもう画期的なことですよ(ちょっと興奮気味)!! となると北別府ニカをレビューしないわけにはいかないじゃないですか。
なにが良いかっていうと、その独特の絵柄ですね。目の下に斜線・横線が描かれている、というのがこの人の絵の特徴でして、それは他のどの作家とも似ていません。そしてこの線は変幻自在に使われるのですね。頬の紅潮をあらわしたり、悔しさなどの苦悩をあらわしたり、喜びを表すのにも使われます。他の作家と絵が決定的に違うというのは、それだけで大きなアドバンテージだといえます。
そしてもう一つ、SDキャラというんでしょうか、デフォルメされたキャラがなんとも可愛いんですね。デフォルメの上手さは絵の上手さに直結します。そして「タメ」と「ヌキ」のいいコントラストが現れるのですね。ヌクべきところではデフォルメキャラを使って軽さを出し、タメるべき展開が強調されます。これはなかなか難しいテクニックだと思うのですが、それをマスターしているところは、やはりあなどれません。
そして展開がまたいいBLなんですよ。微へたれ攻、年下攻、やんちゃ攻、ファンシー攻といろんなパターンのお話が展開されますが、どれも「想い」に重点がおかれ、展開がちゃーんと描かれています。白岡と赤羽の話も、「実は赤羽の方が」という例のパターンなんですが、白岡が思い出すこれまでの想いや、必死に赤羽を捜す姿が描かれるので、先がある程度読めたとしてもかなりヅキュンと来ます。それにメガネ! メガネを実に上手く展開に絡めてくるんですよ。最近はメガネ萌えもひとつのジャンルになってきていますが、この人の場合もかなり根深いものを感じます。スバラシイことじゃないですか! それもこれも自分の「萌え」に忠実だからなのでしょう。自分が萌えるものを描いているのですから、こちらにもその萌えが伝わってくるのです。
ともあれ、注目していた作家が広い層にアピールするメディアに登場するというのは嬉しいことです。これからも激しく注目していきたいと思っていますよ!!!
東京漫画社
2006年12月15日発行
2006年11月23日購入
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コメント
レビューありがとうございます~(泣)。
投稿 浅野ayu | 2007年3月 7日 (水) 10時11分