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2007年12月18日 (火)

2007年12月15日 シンポジウム「同性カップルの生活と制度」

 15日土曜日は、「同性カップルの生活と制度」というシンポジウムを聞いてきました。テーマは二つで、タイトルの通り同性カップルがどのような普段の生活を送っているのか、同性カップルはどのような制度を求めているのか調査し、中間報告をするというものでした。非常に興味深い内容でしたね。まず生活ですが、食事は仕事から早く帰ってきた方が作ることが多くなり、掃除はパーソナリティがよく出るんだそうですね。「気付いた方がやる」ことが多いんですが、気付くのは自然とどちらか一方になるんだそうで。それから家の問題も興味深かったですね。正社員として働いている男性カップルは家を持てますが、派遣やバイトの女性カップルは住むところにさえ困っています。年収の違いがはっきりあるんですね。男女は依然として平等ではなく、格差は同性愛カップルにもあるんです。
 それから制度について。今は同性カップルの間にはなんの法的裏づけもなく、一緒に住んでいる他人という扱いです。事故・急病の時、相続の時は血縁者に負けてしまうのです。なのでヨーロッパの同性婚制度やパートナーシップ法に準じた制度を作って欲しいという声があるんですね。制度的に確立していると、血縁者にカミングアウトしやすいという事情もあるんだそうで。私も結婚してみて、結婚することのメリットをかみしめていますが(特に相続について)、同性カップルにはその権利が全くないわけです。周囲からは家族として認定されないのです。制度で家族が作られるわけではないですが、制度は客観的な基準となります。これは必要なんだろうな、と思いましたね。

 強く思ったことは、BLも百合もこうした生々しい調査の結果を生かせばいいのに、ということです。BLでははっきりとリアリズム志向が強まってきています。リアルな、実生活の感覚に基づいたBLが増えてきたために、BLは今や全てのマンガジャンルの中で、最も訴求力のある作品を生み出しているジャンルになっているとさえいえるでしょう。男性カップルのナマの生活を反映させることができるようなら、いまを生きる男性同性愛者の思いや生活を描き出せるようなら、BLはより普遍的な訴求力を持つようになるのではないでしょうか。百合作品についても同様です。リアルな姿を描き出すことは、同性を愛することとはどういうことかをヘテロの人にも伝え、理解を広めていくことになるでしょう。
 うっかり興味半分で描いてしまうと、同性愛者が触れて欲しくないことを無遠慮に公開してしまったり、同性愛者のイメージを搾取することにもつながってしまいます。確かにリアルの追求は微妙な問題を抱えています。ですがリアルを取り込むことは、作品に深みと凄みを与えます。同性愛の人々と作家とをつなげる回路があるといいよなぁ、と強く思いましたね。

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