つげ雨夜「君を渡れば」
伊吹は、大正時代から建つというものすごく古い下宿に住むことになった。ある夜、妙に長い地震があった後、部屋に大正時代の書生風の服を着た若者が現れる。その若者は伊吹を明直と呼び、なぜ自分の部屋にいるのかと尋ねるが、話は要領を得ない。その青年、義護(よしもり)は、大正時代からタイムスリップしてきたのだ。管理人によると、この建物ではよくあることらしい。伊吹は義護を風呂に入れるが、操作を教えているうちに押し倒されてしまう。事情を聞くと、伊吹は義護の思い人、明直によく似ているのだという。そして昭直は伊吹の祖父であった。過去からの来訪者との共同生活を始める伊吹だが、いつか必ず義護が、もとの時代に帰ってしまうことを知ってしまう。著者三冊目の単行本。
「GUSH」に載っていた作品を読んで、一気に好きになった作家です。以前の作品はロリショタっぽい絵柄で目が大きいんですが、最近の絵は目が横長になって、三白眼っぽくなってます。この三白眼っぽい絵がいいんですよ。以前の絵は目が大きくて表情に欠けるんですが、新しい絵だと表情にかなり細かな変化が出るんですね。 短編も載ってるんですが、やっぱり2話か3話分、60~100ページくらいの中編が似合う作家のようですね。キャラの関係や物語をキッチリ描き込むタイプのようですから。こうした描写を重ねることで、どーんと大きなヒット作を飛ばすんじゃないかな、なんて思っています。絵柄もこの人独自のものに変わってきていますし。そこでちょっと注目していこうかな、と思っています。 角川書店 | |||||
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