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コミケ終了、「灰羽連盟を見る」はバカ売れ

 コミケは無事終了しました。ワンマンだったので大変だったのですが、おかげさまで「灰羽連盟を見る」は、持ち込み分完売しました!
 いやー、同人をはじめてもう8年になりますが、持ち込み分が完売したのは、少なく持っていったインチキを除けば初めてのことです。それだけ、「灰羽連盟」という作品に対する皆さんの思いが強く、記憶に残っていたのでしょう。ずっと「灰羽連盟」は不幸な作品だと思っていたのですが、実はこれだけ愛されていたのですね。なんだか嬉しくなってしまったのでした。

 ただ、この作品のすごさに比べれば、まだまだこの作品は知られているとはいえません。もっともっと知られて然るべきですし、もっともっと評価の対象に、評論の対照になって然るべき作品です。啓蒙活動をこれからも継続して行かなきゃならないな、と思いを新たにしたのでした。

 買ってくださった皆さん、どうもありがとうございました。通販もやっていますので、よろしくどうぞ。
http://www.picnic.to/~taimatsu/common/milk/milk_postal.htm

 なんだか嬉しくなってしまった年末だったのでした。

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「灰羽連盟を見る」バージョンアップ

 地獄のようなスケジュールをくぐり抜け(いや、まだ地獄ではあるのですが)、「灰羽連盟を見る」の増刷分の原稿を入稿してきました。追加修正していったら止まらなくなり、結局ページ数は114ページ→128ページに増大、原稿用紙換算なら400枚ということになりました(字数換算なら370枚分ですが)。

 前回のバージョンは、かなりドタバタして作ったものだったので、結構穴の目立つものでした。その穴をふさぎ、書き足したいところは書き足して…というものなので、中身はだいぶ違うものになっていると思います。前のバージョンをお持ちの方は、申し訳ないので、コストアップ分200円を負担していただければ、新しいバージョンをお譲りしたいと思います。

 少し寝かせたことによって、問題点と語るべき点がはっきりしてきたように思いますね。やっぱり「灰羽連盟」という作品は、「いま」の諸問題に切り込んでいます。それを描き出すことには、ある程度成功しているかな、と思いますね。

 ただ、まだまだ直すべきところはあると思います。それに、このバージョンが完成した後は、スタッフの方々に話を聞いていこうと思っているのですね。聞き取りが済んだら、第三バージョンを出そうかなと思っています。枚数が何枚になるやら分かったものではないですが。

 内容紹介ページを作ったので、良かったら見てみてください。

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研究会を開く

 3日は第7回の研究会でした。お題は「メディアに現れる乙女ロードと、求められる対応」とでもいいましょうか。昨今のおたくブームを反映してか、乙女ロードもテレビをはじめとする、様々なメディアに露出するようになっています。その多くはちゃんと取材した、事実に基づいたものではありますが、ゲンダイネットのように、いまだに「おたく=気持ち悪いもの」という認識に立ったものもあります。またテレビにおける露出は、日テレ「先端研」、フジ「スタメン」とありますが、いずれもおたく女性たちの激しい反応を呼ぶことになりました。「先端研」では、やおい本の製作現場や作家、そしてやおいを受容する「片付けられない女」を取り上げました。「スタメン」では、やおいにのめり込むあまり結婚するつもりがない女性と、やおいにはまるニートの女性が取り上げられていました。いずれも描写は比較的好意的・中立的だったのですが、やおいはある種の社会病理を反映している、「普通」とは違った存在であるという論調だったのですね。そのために、やおいを愛好する女性たちからは、非常に激しい反発を呼ぶことになったのです。

 そのときの女性たちの主な論調は、「これまでひっそりとやってきたのだから、放っておいて欲しい」というものでした。パロディ元に迷惑がかからないよう、こちらも大っぴらにはやってこなかった。だからメディアで取り上げて白日の下にはさらさないで欲しい、というのです。その気持ちはまあ分かりますし、いままではそれでなんとかなってきました。しかし、メディアの無遠慮ともいえる取材が続くなか、そうしたやり方を維持することはできるでしょうか。明らかにしようとするメディアと、隠そうとする女性たちの間に、軋轢が生じることになるでしょうし、ひとつ間違えば、メディアによる女性おたくのバッシングが起こりかねません。そして、これは女性だけの問題では済まなくなる可能性があります。女性おたくと男性おたくの関係がさらに広がるという不毛なことになりかねませんし、生まれつつある男性おたく文化と女性おたくの融合の芽も摘まれてしまう可能性があります。メディアを拒絶して関係を絶てばそれでよい、という状況ではなくなってきているように思えるのですね。そこで、女性おたくとメディアの関係をどう築くのか、どのような対応がよりよい可能性を持つのか話し合ってみたわけです。

 そこで出てきたのは、いい調停者を立てるということです。男性には岡田斗司夫のような、弁も立ち実績もあり、自分の役割を自覚した、よい代弁者がいました。そのために、現在の男性おたくは、社会に比較的安定した地位を得たといっても過言ではないでしょう。ですが女性には、今のところそうした存在はいません。やおいとはなんなのか、どういった心の動きなのかを、冷静に、自分の立場を意識しつつ、なおかつ萌えの本質に触れながら、語ることができる人。著作などの仕事があり、メディア映えすることも重要です。こうした代弁者は、メディアの前に立ち、激しい批判にさらされるわけですから、突っ込まれるようなところは、少ないに超したことがないわけですから。そうした、メディアとおたく女性の間を取り持ち、軟着陸させるような人が必要なのではないか、という結論に達したわけです。…「誰が猫の首に鈴を付けるか」といった議論であるのは重々承知しているわけですが、訴えかけてみる(というか、策謀をめぐらせてみる)のは、意味のないことではないのでありまして。

 もうひとつ私が考えているのは、「男性からの支援」というものです。男性の萌えと女性の萌えは、対象こそ違いますが、構造は驚くほど似ているものです。現に男性の中にも、BLを楽しみ、ショタに萌えるという、「腐兄」といわれる人たちが着実に現れてきています。メディアにおいて比較的地位を得ている男性が語る、というのであれば、メディアの拒否反応は比較的少なくなるでしょう。もちろん、その腐兄が、ちゃーんと女性の萌えを、深いところまでインストールしておく必要があるでしょうし、あまり出過ぎた行動を取らないようにする必要があるのでしょうが。

 やはり必要なのは戦略です。確かにあまり戦略的になりすぎるのも考え物ではあります。ですが戦略と「仕掛け」が幅をきかす現在の産業資本主義社会に、おたくややおいも否応なく巻き込まれてきています。そうした波の中で独自の地位を確保するためにも、戦略は必要だといえるでしょう。…ならばちと目指してみようかな、と思ってしまったのでした。

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