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大和ミュージアムと松本と

 広島最終日は、呉の「大和ミュージアム」に行ってきました。朝からあいにくの雨ですが、雨もまたしっとりしていいものです。
 さんざんに再開発された駅を通り、ミュージアムに。いきなりエントランスにでっぷりしたちんこ丸出しの像が飾ってあるのが気になります。海神ネプチューンの像なんですが、これがあまりにも豊満なんですね。でぶ専の人にはタマラヌものがあるでしょう。中の人がこんなのばっかりだったらイヤだなあ、と思いつつ、ミュージアムに入ったのでした。
 ミュージアムに入ると、最大のウリである10分の1大和がどどーんと見えるようになっています。純粋な大きさは映画のセットに及びませんが、精密感はこちらがはるかに上。この模型の製作秘話を新書で読んだことがあるのですが、苦労は並みではなかったでしょう。しかも日本中の軍オタの目にさらされるわけです。まあ私はそれほど大和のことには詳しくないのですが、それでもこれなら納得、という出来なのでした。
 展示第一部は、軍港の街呉の成立と発展の歴史でした。それまで製塩の街であった呉が、いかにして日本最大の軍港となり、最大の戦艦大和を建造するに至ったかが、世相の変化とあわせて展示されていました。ここでの大物展示は、戦艦金剛に搭載されていたボイラー。近代化改装の際取り外されたものの、平成5年まで東京の国立機関で暖房用ボイラーとして使われていたとか。展示のものはレプリカくさかったですが、大正時代のボイラーが、しかも戦艦に使われていたものが、平成の御代まで使われていたとは! その事実にびっくりしたのでした。あとは長門、摩耶、赤城などの精密な100分の1模型がたくさん展示されており、これを見るだけでもいい感じなのでした。
 展示第二部は、大きなホールに置かれている回天、咬龍、零戦63型。レストアした実物なので、迫力は満点。「零戦は翼の一部が布張りなデリケートなものなので触らないでください」と書いてあるのがなんだかしみじみします。帆布張りといっても動翼の一部なんですけどね。しかしそれにしても零戦はでかいです。戦闘機といえば機体を極限までコンパクトにしたものという印象があるのですが、長さも幅も10メートルほどあるわけですから、でかいのは当然です。このでかい機体を1000馬力ちょっとのエンジンで動かし、しかも63型ですから機銃を増やしています。こんな大変な機体で戦ったんだなぁと、当時の戦況の切なさに思いを馳せたのでした。このあたりまでの展示は文句なしに大満足。窓からは自衛隊の大型艦が入港してくるのも見えますし。

 ところが展示第三部が振るっているのですよ。大和つながりということなんでしょうか、松本零士先生の作品を展示しているのですね。当然そこだけ松本メーターがたくさんですよ! アナライザーがお出迎えしてくれますよ! 著作権問題で絶賛連載中断中の「新宇宙戦艦ヤマト」も展示されてますよ! あのへろへろの絵柄で!
 加えて15分に一度ほどの割合で短編アニメを流しているのですが、これがなんだかすごいのです。全編3DCGです(ここ重要)。主人公は火星の宇宙アカデミーで学ぶ少年。火星がいかにしてテラフォーミングしたかを知るために図書館に来るのですが、あいにく休み。そこにぴっちりした服の松本美人が現われます。特別に火星の成り立ちを教えてア・ゲ・ル。私についていらっしゃい…ということで、ホログラムの宇宙船に乗って、水の源となる彗星を捕まえに行きます。首尾良く彗星をビームみたいなので捕まえることに成功するのですが、装置が故障して、このままでは火星を水の星にすることはできなくなってしまいます。そこで少年は宇宙船の外に出て、部品を交換することにします。ギリギリのところで部品交換に成功。火星には彗星からもたらされた雪が降り始めます。こうして少年は火星を救ったのでした…という内容です。ちなみに美人の声はクレジットされていませんが麻上洋子。メーテルのあの人です。
 なんたってホログラムの疑似体験が、いつの間にか本当のことになってしまっているのがステキです。他にもツッコミどころはたくさん。お前ただ部品入れ替えてるだけじゃんとか、重力が少ないなら大気がとどまってられないだろとか背が伸びるだろとか。それにキャラクターがいい感じなんですよ。松本キャラが立体化しているんですよ? 平面でもハタ(ry しているあのキャラが、立体になるとどうなるか…なんの悪い冗談だろう、と思えるキャラになるのですね。具体的には美女の睫毛とか、少年の口とか。美女の髪の毛はそういうソフトでささっと作っただろ、というポリゴンの少ないもの。うわー、もにょー、と感じてしまうのですね。ですが胸のあたりは非常に細かく作ってあるらしく、うっすーくビーチクが透けて見えるように感じます(本当に微妙にですが)。そりゃ当然そういうところに力を込めるのはアリなんですが、リソースの注ぎ具合のアンバランスさに、さらにもにょーとしたのでした。
 ただそれも著しい「まぬけ美」を醸し出しているのでありまして。そういうのが好きな人でしたら、よりいっそう楽しめるわけです。全体的にはヒッジョーに楽しめるミュージアムだったのでした。これで500円は安すぎです!

 その後は呉の街を散策。軍港の街だけあって、道が広いのにはびっくり。またあちこちに「自衛隊指定」の店が。うーん、雰囲気があります。また甘いものが多いんですね。名物のフライケーキ(熱々のあんドーナツ)、びっくり饅頭(要は今川焼)、蜜饅頭(ハチミツの香りの甘ーいまんじゅう)、全部食べましたとも! お茶が激烈に欲しくなりましたが。鎮守府長官邸、自衛隊地方統監部の建物も回り、軍港・呉を堪能したのでした。

 やっぱり旅行はするものですねぇ。「その街でしか知ることができないもの」「その街でしか味わえないもの」に直接触れることができますから。トポスの独自性や良さというものを、強く感じた旅行だったのでした。なんかイマジネーション湧きまくりです。

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